【時を超えた筆塗り】ザ・マウンテンを蘇らせる!キン肉マン「デカ消し」塗装記(丸越製1980年代)#860
1980年代に大ブームを巻き起こした「キン肉マン」のレトロ玩具、丸越製「デカ消し」を、現代の模型塗料で色鮮やかにペイントしました。
今回のターゲットは、デカ消し第3弾にラインナップされていた悪魔超人、ザ・マウンテン。当時を彷彿とさせるアニメカラーを意識し、フリーハンドの筆塗りで細部まで丁寧に色分け。
世界的に評価の高い水性アクリル塗料、シタデルカラーとファレホを併用することで、消しゴム特有の質感に負けない発色と陰影を実現しました。懐かしいアイテムの塗装工程とテクニックを詳細に解説します。
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Youtube動画
ノスタルジーを刺激するレトロ玩具のチョイス(キン肉マン・デカ消し)
- 題材が1980年代の**キン肉マン「デカ消し」(丸越製)**という、世代のノスタルジーを強く刺激するアイテムです。単なる模型ファンだけでなく、当時のブームを知る幅広い層の関心を引きつけます。
- **「ザ・マウンテン」**という、マニアックながら印象的な超人を扱っている点もフックになります。
消しゴム素材特有の「下処理」ノウハウの提供
- 塩ビ(消しゴム)素材への塗装は難しく、特に古いアイテムは下処理が重要です。記事で煮沸やベンジン漬けといった、レトロ玩具を塗装するための具体的な特殊な下処理工程を解説している点は、実用的なノウハウとして価値が高いです。
高性能水性アクリル塗料による筆塗りテクニック
- シタデルカラーとファレホという、世界の模型界で評価の高い水性アクリル塗料を併用し、全てフリーハンドの筆塗りで仕上げる技術を紹介しています。
- これらの塗料を使い、消しゴムという難素材に当時のアニメカラーを意識した色分けと陰影を施す具体的な手法(ドライブラシ、ウォッシングなど)は、筆塗り愛好家にとって非常に参考になります。

before~after
デカ消し、第3弾のパッケージに封入されていたブックレットです
丸越製の正規品にはこれが入っていました
3弾はキン肉マンをはじめブロッケンやウォーズマン、悪魔超人もステカセキングや今回のマウンテンなど有名どころをそろえたラインナップ
ハングキラーやフラッシャーバルーンが、どちらかというと地味キャラです


まずは塗装前の状態です。汚れはありますが大きな損傷などはありません。
高さ約9㎝です 40年以上前の消しゴムですが、良好な保管状態にあったと思います



塗装後のレビューを先に
目や帯のカラーは、当時のアニメカラーを意識してカラーリングを決めペイントしていきました。
胴着の白と陰影がなかなか表現難しい



可塑剤を抜く塗装前の下処理
下処理から、ペイントの様子は記録していますのでここから詳しくご覧ください

キンケシ・デカ消しの塗装は、およそこんな流れで下処理から進めていきます

煮沸して形を整え、余計な油分や表面の埃をとる

ベンジン漬けして、可塑剤、塩ビを柔らかくする薬剤を抜く

乾燥させ、Mr.スーパークリア・つや消しを全体に吹き、塗装の下地を作る
水性アクリル塗料でペイント
そして塗装です
塗装の様子はハイライトで、使用したカラーごとに見ていきます

まずはベース塗装です
シタデルカラーのLAYER、パリッドウィッチフレッシュを水で溶いて薄めながら塗りました
かなり白に近い、いちおうフレッシュカラー、全体に塗りました
この方法が結果として効率が良いので、最近は消しゴム塗装では、この薄く白の下地を入れる、作業は、ほぼ全面に行うようにしています
刷毛を使って一気に塗るので、2、3分あればできてしまいます

色分けの1色目は、下地が完全乾燥したのち、スミ入れ的に。
シタデルカラーのコントラスト、ブラックテンプラーを水で溶いて、スジに合わせて流し入れるように塗りました
このままだと濃すぎるのですが、白がさらにLAYER的に入るのでちょうど良い色味になります

目は、今回は赤にしました
ファレホのゲームカラー、ブラッディレッドを使用です
彫られたくぼみに合わせて面相筆で丁寧に

帯のカラーは紺色にしました。シタデルカラーのBASE、ザ・ファングです
隠ぺい力の強い青カラー
まだ、このあと白の色分けがあるので多少のはみ出しはここでもそんなに気にしません

白カラーを上塗り 胴着の色です
ファレホのゲームカラー・デッドホワイトを使いました
隠ぺい力の強い純白カラーです

頭部・フェイス・腕部・脚部のボディカラーです
ファレホのゲームカラー、カーキを使いました
岩石・岩肌を表現するにはちょうど良いカラーです
粘性高く隠ぺい力強い。
下地で塗った白も効いてうまく色が乗っていきました
胴着の白、目の赤との色分けを意識して面相筆を使いながら丁寧に塗りました
ファレホは世界水準で最高級の水溶性アクリルカラーと言われ
筆塗りによる塗装が滑らかに、筆むらも出にくく、広い範囲に塗装ができます

スミ入れの黒を覆うように、白をドライブラシ
シタデルカラー、ドライ、プラゼティホワイトです
ブラシでこすりつけるように色を乗せていきました
シタデルカラーはホビー用の水性アクリル塗料
塗料の食いつきもよく、隠ぺい力が高いので下地の色を気にせずに塗る事が出来ます
イギリスのゲーム製作会社「ゲームズワークショップ」が販売している
マットな質感の水性塗料です

シタデルカラー、コントラスト、スケルトンホードを水で溶いてフェイス・手・脚部などに染め塗りです
これで陰影が出せて、質感も高まりました
塗料は、水性アクリルのシタデルカラーとファレホを併用
オール筆塗りで色付けしていきました
使用した筆は、基本は模型塗装用の面相筆、面積の広い箇所はブラシ・刷毛を使って
時短させ、効率よく塗装しました

工程は下地塗り~上塗りの大きく2段階です
今回の塗装で使用した塗料はこちら
かかった時間は約50分の塗装でした
塗装後
塗装後は、ソフト99コーポレーションのボデーペン、クリアを全体に吹き付け、乾燥させて完成です

ということで今回は、キン肉マン・キンケシ塗装、往年の丸越製・デカ消し・第3弾C型から、ザ・マウンテンを、当時のアニメカラー、水性アクリル塗料を使ってペイントしました


まとめ~あわせて読みたい記事
ザ・魔雲天は、7人の悪魔超人の一人で、ネパール出身。超人強度は50万パワー。
巨体の重量と怪力を活かしたファイトで、柔道戦法で戦います。
必殺技はマウンテンドロップ。秩父で戦った、テリーマンを苦戦させました。

デカ消しは、約9㎝サイズの少し大きいサイズのキン消しで、バンダイの子会社、つり下げ玩具を得意とした株式会社丸越が販売していたフィギュアシリーズでした
レギュラーでは各弾約10体、全12弾までリリースされていました
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