仮面ライダーストロンガーが超リアルに!SHODOキットを徹底塗装で仕上げる方法 #1031

2025年10月15日

食玩フィギュア「SHODO 仮面ライダーVS」シリーズより、仮面ライダーストロンガー(標準仕様)の制作レビューをお届けします。緻密な造形ながら未塗装部分が多いキットを、ファレホとシタデルカラーという世界最高水準の水性アクリル塗料で徹底的に追加塗装。劇中さながらのマットな質感と色分けを再現し、クオリティを格段に引き上げるテクニックを工程ごとに詳しく解説します!

↑Youtubeで見る制作動画

1. キット紹介:SHODO 仮面ライダーVS 12 ストロンガー

本記事で制作するのは、食玩フィギュア「SHODO 仮面ライダーVS」シリーズの「12 仮面ライダーストロンガー」です。

SHODO 仮面ライダーVSとは?

  • シリーズ名:食玩フィギュア「SHODO」の仮面ライダーシリーズ。
  • サイズと特徴:全高約100mm。緻密な造型と広い可動範囲が特徴です。
  • モチーフ:1975年放映の「仮面ライダーストロンガー」に登場する、カブトムシモチーフの改造電気人間。

キット内容と素組みの確認

開封したキットには、ボディ、頭部、マフラー、交換用手首パーツ、そしてスタンドが封入されています。今回は、装飾違いの「チャージアップ」バージョンではなく、標準仕様を使用しました。

まずはパッケージ裏の写真と同じように、素組み(未塗装のまま組み立て)を行います。

  • 頭部をマフラーを挟み込む形でジョイント(若干固い印象があります)。
  • 未使用の手首パーツはスタンドに収納可能です。
  • 脚部を連結した台座で自立も可能。

素組みの状態でも十分なクオリティですが、腰部やベルト、背面のラインなど、ディテールが造形されていても色が省略されている箇所が多く見られます。これを追加塗装で徹底的に仕上げていきます。


2. 塗装の下準備:つや消しクリアで質感向上

本格的な塗装に入る前に、ひと手間加えます。

  1. つや消しクリアの吹き付け:素組みの状態で、全体に「Mr.スーパークリアつや消し」を吹き付けます。
  2. 目的:成形色(キットのプラスチックの色)のテカリを抑え、マットな質感の下地を作り、後の塗料の定着(食いつき)を良くします。

3. 追加塗装の工程:ファレホ&シタデルカラーで全塗装

今回は、筆塗りに適した水性アクリル塗料である「ファレホ」と「シタデルカラー」を併用し、未塗装部分の徹底的な色分けを行いました。

塗装対象箇所

ペイントの主な対象は以下の箇所です。

  • 背面全般(ほぼ全て未塗装のため)
  • 腰部ベルト
  • 腕と脚の赤ライン(ディテールはあっても未塗装だった箇所)
  • 胸の「S」マークの縁取り

工程①:ベース塗装(下地作りと質感向上)

黒い成形色の上から鮮やかな色を塗る場合、そのままでは発色が悪くなったり、ムラになりやすくなります。

  • 使用塗料:ファレホ ゲームカラー「エルフィックフレッシュ」(肌色に近いカラー)
  • 目的:黒の成形色の上に色を乗せるための下地(ベース)作りと、グローブ・マフラー・ブーツの質感向上
  • テクニック:この下地塗りは後の発色と効率に大きく関わる重要な工程です。水で薄めて、色分け箇所にもれなく薄く塗っていきます。元々白のグローブなどにも薄く染め塗りし、プラスチック感を抑えました。

💡 【塗料の特長:ファレホ】 世界水準の最高級水溶性アクリルカラー。筆塗りが滑らかで、筆ムラが出にくく、広い範囲の塗装に適しています。

工程②:メインカラーの塗り込み

ベースカラーが乾燥した後、各色を塗り込んでいきます。

使用塗料特徴とポイント
ファレホ ゲームカラー「ブラッディレッド一番塗装面積が大きかった色。ムラにならないよう、シタデルカラーの溶剤「ラーミアンメディウム」で薄めながら色を入れました。
シルバーファレホ ゲームカラー「シルバー」胸の「S」マークの縁取りに使用。密かに未塗装だった部分ですが、これだけで見栄えが格段に向上します。極細筆で丁寧に色を入れました。
明るい緑ファレホ モデルカラー「ライトグリーンベルトの装飾と腰部の一部に使用。ファレホのスタンダードな筆塗りカラーです。
黄色ファレホ ゲームカラー「ゴールドイエロー」ベルト・エレクトラ―の一部に使用。隠ぺい力の課題がある黄色ですが、このカラーはオレンジに寄せて発色が良く、課題を解消しています。
ファレホ ゲームカラー「ブラック」脚部、ベルトの装飾の一部、ボディのはみ出し箇所などの仕上げに使用。
明るい青ファレホ ゲームカラー「マジックブルー」ベルト装飾と腰部の一部に使用。

💡 【塗料の特長:シタデルカラー】 ホビー用水性アクリル塗料。塗料の食いつきが良く、高い隠ぺい力で下地の色を気にせず塗れるのが強みです。

工程③:マットコートで質感を均一に

全ての塗装が完了した後、表面の質感を統一させます。

  • 使用塗料:シタデルカラー テクニカル「ストームシールド」(液体塗料)
  • 目的:塗装した部分と成形色の質感を均一にマットに仕上げる。
  • テクニック:粘性が高いため、水で溶いて薄めながら全体に塗布しました。

4. 完成:電気人間ストロンガー見参!

仕上げと再組み立て

  • 最終コート:塗装後は、水性トップコートのつや消しを全体に吹き、完全に乾燥させます。
  • 使用筆:基本的に模型塗装用の面相筆を使用。面積の広い箇所は**刷毛(ブラシ)**の類で一気に塗り、時間を短縮しました。
  • 所要時間:追加塗装に要した時間は約50分でした。

塗装後のクオリティ比較

細部までしっかりと色が入ったことで、劇中のヒーローらしい重厚感とリアリティが格段にアップしました。特に背面や腕・脚のラインが入ったことで、フィギュアの完成度が大きく向上しています。

完成後のフロントビューからリアビューをご確認ください。

食玩キットでも、少しの追加塗装でプロポーションモデルのような満足感が得られます。皆さんもぜひお気に入りのキットで試してみてください。

この記事を書いた人
本サイト運営者

京都府出身、現在東京都江東区住まいの40代半ばのパパさんです。
コロナ禍もあって30年ぶりに模型製作に取り組み始めました。
1980~90年代にワクワクしたヒーローたちのホビーを中心に仕事の合間に飽きない程度に作って情報アップしています。

2025年10月15日

Posted by Mさん模活時間の記録