消しゴムフィギュア塗装で起きるベタつきの原因と対策|可塑剤とベンジン処理の実体験#512
消しゴムフィギュアを塗装したあと、数日で表面がベタついてしまう――。
その原因はPVC素材に含まれる「可塑剤」でした。水性アクリル塗料派の筆者が、試行錯誤の末にたどり着いたベンジン処理による対策を、実体験をもとに詳しく解説します。
◆可塑剤対策パートⅠ
◆可塑剤対策パートⅡ
① 消しゴムフィギュア塗装後の「ベタつき」の正体がわかる
塗装が失敗したわけでも、塗料選びを間違えたわけでもない。
原因はPVC素材に含まれる「可塑剤」が塗膜と反応して表面に滲み出す現象だと、実体験を通して明確にしています。
② 水性アクリル塗料派が直面するリアルな悩みを共有
ラッカー系塗料なら問題が出にくい一方で、臭いや作業環境の都合から水性アクリルを使いたい人は多い。
そのジレンマと、下地変更では解決しなかった過程が、同じ悩みを持つ人の共感につながります。
③ ベンジン処理という実践的な解決策を提示
試行錯誤の末にたどり着いたベンジン処理によって、可塑剤を抜き、ベタつきを防げた具体的な結果を紹介。
単なる知識ではなく、「実際に効果があった方法」として信頼性の高い内容になっています。
さっそくですが、当時物のキン消しを塗り始めたころの失敗作がこちらです。
上手く塗れたかなぁ、と思っていたら、時間が経つにつれて表面がべたべた、テカテカに。
塗った塗料はつや消しのマット仕上げのもの。
触るとべたつきますし、色落ちもしてきます。指紋が残ったりも。
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可塑剤について
れは、特に80年代のゴム人形に入っている「ゴムを柔らかくする」ための「可塑剤」による
仕業で、塗料の成分に反応して表面に浮き出てくるのだそうです。
主に使っているのが水性アクリル塗料なのですが、キン消しの保存状態や環境にもよるとはいえ、
水性・アクリル・エナメルの塗料ではほぼ間違いなくこの現象が起きてしまいました。
唯一、ラッカー系の塗料、Mr.カラーシリーズだけは、要するに上から可塑剤を封じ込めてしまう
ということなんだと思いますがこのべたつきは出ませんでした。
ただ自宅での塗装作業なので臭いの問題もあり、自分の中で相性が良い・慣れがあるということもあって、
水性塗料シタデルカラーで塗装ができてなおかつ可塑剤対策ができるいい方法がないか模索する毎日でした。
途中、ネットの情報から、メタルプライマーやサーフェイサー、ナイロンプライマーとか下地で
可塑剤を封じ込める方法が良いということでやってみたりもしましたが、結果は変わらずでした。
ベンジンとの出会い
そんな中で、いろいろ調べる中で出会ったのがこの「ベンジン」。
シールはがしや汚れ落としに使う薬剤で、ドラッグストアの洗剤コーナーに置いてあったり、ネットでも
購入できます。
悪魔将軍、アシュラマンで実演
ベンジンです
(使用上の注意をよく読み正しく使用しましょう)
(使用の際にはマスク、手袋を必ず着用しましょう)
これに漬け込むんですね。たくさん塗っている「デカ消し」なら3日~1週間がベストです。
すると、中にあった可塑剤がビックリするくらい抜けてきます。
可塑剤が抜けた分、キンケシ自体の体積が少し小さくなってサイズダウンします。
そしてゴムを柔らかくする成分が抜けた、ということで硬くなります。
こんこん、と、ゴム人形だったものが「彫刻」になったような、ちょっと変な感じがします。
このあとの塗装の流れとしては、ベンジンを洗い落として乾燥させて、Mr.スーパークリアつや消し これはラッカー系のトップコート剤ですね。これでコーティング+つや消しなので塗料のノリを良くします。
そして本格的に色塗りしていきます。
ベンジン効果で完成度アップ
きちんとベンジンに漬け込み可塑剤を抜いて塗ったデカケシ。
つや消しになって維持されています
ちょうど、可塑剤の失敗例と成功例で、ほぼ同じカラーで仕上げたハンマーヘッドがあったので比較。
大きさが、全然違いますね、この体積が減った分が抜けた可塑剤ってことですね。
この処理で、当時物のキン消しの色塗りの完成度が全然違ってきます。
この方法は、あのころのキン消しシリーズ全般に適用できます。(※一部例外あり)
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