1985年当時物を鮮やかに再生!デカ消し・SUPER軍団Ⅲ キン肉マンマリポーサを筆塗りリペイント#659

2023年11月22日

1985年発売のバンダイ製デカ消し「SUPER軍団Ⅲ」より、キン肉マンマリポーサを水性アクリル塗料でフリーハンド筆塗りリペイントしました。下処理から下地・上塗りまで、当時物ならではの造形を最大限に引き出した制作工程をご紹介します。

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Point☆

① 1985年当時物デカ消し「SUPER軍団Ⅲ」の希少なリペイント記録であること

通常のキンケシより大きくスリムな造形を持つSUPER軍団シリーズ。
その中でも入手数の少ない「キン肉マンマリポーサ」を丁寧に再塗装した、貴重なリペイント記録となっています。

② シタデル&ファレホを使い分けた“本格筆塗り工程”を詳細に紹介

下処理、下地塗り、上塗り、細部の描き込みまで、水性アクリル塗料を使った工程を具体的に説明。
特にコントラスト塗料やゲームカラーを使った発色の工夫が読みどころです。

③ 当時物の造形を生かしつつ、色分けで新たな魅力を引き出している

塗装によってディテールが強調され、マリポーサの特徴が鮮明に。
35年以上前の玩具が、鮮やかで現代的な仕上がりに生まれ変わった点が作品の大きな見どころです。

曲がりクセを直し可塑剤を抜く下処理

まずは塗装前の状態です。
背中に「BANDAI」そして「1985」の刻印があります。
SUPER軍団シリーズは、通常のデカ消しよりも一回り大きいサイズで、少しだけスリムボディが特徴です。
汚れ、落書き、曲がりクセがそこそこありましたが、幸いにもキズや損傷はなかったため下処理をしていつも通りの工程で塗装していきました

キンケシ・デカ消しの色塗りで使っている資材・道具はこちらの記事でまとめています。(塗料以外)

事前準備として、こんな工程で塗装前の下処理をしていきます。

・煮沸して形を整え、表面のホコリや汚れをとる

・ベンジンに漬け込み、可塑剤(塩ビを柔らかくする薬剤)を抜く

・乾燥させて、Mr.スーパークリア―つや消しを吹き付けて塗装下地を作る

水性アクリル塗料(シタデルカラー+ファレホ)で色塗り

そして塗装です。

色塗りの様子はハイライト映像にまとめています。

工程は下地塗り~上塗りと2段階。

まずはキンケシに直接塗装して、下地を作っていきます。

シタデルカラーのコントラスト、アポシカリーホワイトという塗料。

最終的に白に塗る箇所の下地として使いました。

スネークバイトレザー
褐色のマリポーサの肌の色、茶色を塗る箇所の下地です

青色の下地、グリフチャージャーグレイです。

マスクの一部、頂部に塗りました。

続いてシャイシュパ―プル
マリポーサのボディスーツのメインカラー、紫の下地色にしました。
こちらが今回のキン肉マンマリポーサの下地塗りに用いた塗料です。

このコントラストという種類の塗料は、下地になる顔料を含みつつ、液体塗料なので隅には流れ込んでいって速く色分けができるため、上塗りの目安を付けるという意味でも大変重宝しています。

上塗りもカラーごとに見ていきます。

目を作りました。
白はファレホのゲームカラー、デッドホワイト。

同じく白カラーで、コスチュームの白ライン、膝のパッド、リストバンド、ブーツを塗っていきます

メインボディの、コスチューム。
ファレホのゲームカラー、ラストフルパープルです。
このカラーはシタデルカラーのレイヤーで同じ系統のものを持っていたのですが、なかなか上手く塗れずだったのですが、さすがはファレホのゲームカラー。

顔料多く粘性の高い、隠ぺい力の強いカラーです。

ここ数か月、これまでメインで使ってきたシタデルカラーと並行して、スペイン発の水性塗料ファレホを使うようになりましたが、シタデルよりも全体的に明るめのカラーが多い印象でキンケシの塗装仕上がりもだんだん明るくなってきました

青はシタデルカラーのマクラーグブルー
このマスクの白と青の色分けはけっこう細かくて大変で、ひと通り塗り終わった後でさすがに微調整しました

筆は、基本は面相筆。面積が広くて余裕がある箇所は、模型用のブラシなどで時短させながら効率よく塗っていきました。

肌のカラーは、シタデルカラーのBASE塗料、茶色・モーンファングブラウンを塗りました。
2色持ってる茶色のカラーの一つ、隠ぺい力の強いカラーです

最後に、黒目の書き入れ。
ゼブラの超極細マーカー、マッキーケアを使いました

塗装後は、ソフト99コーポレーションのボデーペン、クリアを吹き付けて、乾燥させて完成、トップコートの役割も果たします。

塗装後

塗装後がこちら。
塗装前にはよく見切れなかったディテールですが、しっかり造形されていて、色分けしてみるとかなりクオリティの高いキンケシのプロポーションだったことがわかりました

塗装シーンのみの動画をYoutubeで見る

塗装シーンのみの動画

まとめ~あわせて読みたい記事

デカ消しのBANDAI製、スーパー軍団シリーズは、このパート3まで展開された、通常のキンケシよりも一回り大きい9㎝の丸越製をさらに上回り、グレートマッスル未満、というサイズ感のフィギュアでした
デカ消し本体に加え、いわゆるキンケシが5体、付属で付いているというおもちゃの仕様でした

キン肉マンマリポーサは、盗人・ジョージに飛翔の神が憑依した超人で超人強度は1億パワー。
王位継承サバイバルマッチの熊本城決戦でキン肉マンチームと対戦しました
大将で、ロビンマスクと死闘を繰り広げました

というわけで、今回はバンダイ製のデカ消しSUPER軍団第3弾から、キン肉マンマリポーサのペイントでした。

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この記事を書いた人
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京都府出身、現在東京都江東区住まいの40代半ばのパパさんです。
コロナ禍もあって30年ぶりに模型製作に取り組み始めました。
1980~90年代にワクワクしたヒーローたちのホビーを中心に仕事の合間に飽きない程度に作って情報アップしています。

2023年11月22日

Posted by Mさん模活時間の記録