キンケシを塗装する前の下処理|煮沸・ベンジンで可塑剤を抜いて塗装準備#1265
キンケシを水性アクリル塗料で筆塗りする前に、煮沸・ベンジン漬け・下地スプレーの3工程で下処理を行います。可塑剤を抜いて素体を硬質化し、塗装しやすい状態に整えていきます。

キンケシ塗装の前に、まずは下処理
今回からペイントしていくのは、さまざまな時代・シリーズのキンケシです。

1980年代の当時物キンケシから、復刻版、2010年代以降の新規造形キンケシまで、幅広く用意しました。
宇宙地下プロレス連盟のブラックキングとブラックナイト、宇宙野武士のケンカマンやロビンマスク、ボードゲーム版のサンシャインとアシュラマンなど、懐かしいキンケシが並びます。
さらに復刻版のキン肉マングレート、ミートくん、中野さん、新規造形のペンタゴン、ブラックホール、サンシャイン、バッファローマン、ステカセキング、ゴールドマンなども今回の塗装対象です。

まずは、それぞれが自立できるかをチェックします。今回は比較的しっかり立つものが多かったのですが、ミートくんやステカセキングなど、少し不安定なものもありました。
そこで、塗装前に下処理を行っていきます。
工程① 煮沸してキンケシの形を整える
最初は煮沸です。

IHヒーターと小さめのフライパンを使い、お湯を一度しっかり沸騰させてからキンケシを投入します。煮沸時間は2~3分程度です。

この工程には、表面のホコリや油分を落とすことに加えて、熱で素体を柔らかくし、曲がりクセを整える目的があります。
自立しにくかったキンケシも、この段階で足や体の向きを調整して、できるだけ安定して立てるように整形しておきます。
煮沸後は取り出して、しっかり乾燥させます。

工程② ベンジンで可塑剤を抜く
次が、キンケシ塗装で特に重要だと考えている工程です。
軟質素材のキンケシには、柔らかさを保つために可塑剤が使用されています。この可塑剤が塗装後に表面へ移行すると、塗膜のベタつきやテカリの原因になることがあります。

そこで、ベンジンに漬け込んで可塑剤を抜いていきます。

PET容器に乾燥させたキンケシを入れ、素体がしっかり浸かる量のベンジンを注ぎます。今回は一度に10体強を処理し、当時物と新規造形キンケシを分けて2回に分けました。

ベンジンは揮発性が高く刺激臭もあるため、作業時は十分な換気を行い、手袋・保護メガネ・マスクなどを使用しています。

漬け込みはキンケシの状態を確認しながら行います。可塑剤が抜けていくと、素体は次第に硬質化していきます。
可塑剤が抜けるとサイズも変化します
可塑剤が抜けることで、キンケシは一回り小さくなることがあります。

特に復刻版など、もともと小さめの造形は、さらにサイズが変化したように感じられます。そのため、塗装前にサイズ感が変わることを考慮しておくことも大切です。

なお、使用したベンジンは状態を見ながら再利用し、数回使用したところで新しいものに交換しています。
工程③ 下地スプレーで塗装準備
ベンジン漬けが終わったキンケシは十分に乾燥させ、最後にMr.スーパークリアーつや消しを全体に吹き付けます。


表面をマットな状態に整えることで、このあと使用する水性アクリル塗料の筆塗りに向けた下地を作ります。
煮沸、ベンジン漬け、下地スプレー。この3工程を終えることで、キンケシは塗装しやすい状態へと変わりました。
いよいよキンケシのペイント開始
今回は、当時物、復刻版、新規造形など、さまざまな世代のキンケシを使って塗装前の下処理を紹介しました。
キンケシは年代やシリーズによって素材や造形が異なりますが、今回の工程ではいずれも硬質化を確認できました。

これでペイントの準備は完了です。
次回からは、今回下処理したキンケシを、水性アクリル塗料を使ったフリーハンド筆塗りで順次ペイントしていきます。










