#598【当時物のキン消しを塗ろう】デカ消し・第4弾(D型)ダイヤマン・クロームメッキペイント
今回は1980年代、当時物のでかキンケシ、株式会社丸越さんから発売されたシリーズの第4弾、D型のダイヤマンを塗装しました。
・丸越製「デカ消し」第4弾のダイヤマン
・キンケシに、アルコール系クロームメッキペイントを試す
・水性塗料で、キンケシを失敗せずに塗装する方法
クロームメッキペイントへのテスト・チャレンジで、今回は手持ちの資材でキンケシの地にどの下地が一番適性があるかみたくて、4種類の方法を試してみました。
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塗装前の下処理
まずは塗装前の状態です。
落書き・汚れとともに、約40年前のキンケシ、という感じの経年のものでした。
色塗りには特段支障ないレベルでした。
事前準備として、通常はこんな工程で塗装前の下処理をしていきます。
☆キンケシの塗装工程で使用している道具・資材(塗料は除く)はこちらの記事に詳細をまとめています。
・煮沸して形を整え、表面のホコリや汚れをとる
・ベンジンに漬け込み、可塑剤(塩ビを柔らかくする薬剤)を抜く
・乾燥させて、全体にMr.スーパークリア―つや消しを吹き付けて塗装下地を作る
ここまでは普段の水性アクリル塗料での塗装と同じ工程です。
塗装
そして塗装。です。
4種類の方法で試した下地、順番に見ていきます。
①下地なし
まず最初は、下地なしです。キンケシの地にそのまま塗料を塗っていきます。
取扱い説明では鏡面効果を発揮するために推奨されるのが「ツヤあり」の暗い塗料、ということになっていますが、下地なしだとどんな感じになるのか見てみます。
今回使用するメッキ塗料は、グリーンスタッフワールドという会社から発売されているアルコール系塗料クロームメッキペイント GSWC-2454です。
筆塗り専用と書かれた珍しい液体塗料です。
少し多めに塗料を落とし、塗っていきます。
確かに、表面が「ツヤあり」でないことと、おそらく下地塗料というよりもキンケシの地がペールオレンジで暗くないため、色のりが悪く少し多めに重ねていっても上手くメッキにはなっていきませんでした。
ひとまず両足をこの方法で塗っていきます。
②下地:水性サーフェイサー1000グレー
2番目の方法として、手持ちであった、水性サーフェイサー1000のグレーを下地に右腕を塗ってみます。
2度の重ね塗りで、下地を作りました。
ツヤあり、の条件はクリアしたはずです。
グレーという明るめの色味がどう出るかです。
十分に乾燥させた後のメッキ塗装がこちら。
なるほど、地にそのまま塗った時よりはメッキに発色していきました。
単純に筆塗りでこの仕上げができるのは面白いです。
③下地:シタデルカラー アバドンブラック(つや消し)
次に、よく使っているシタデルカラー、ベースカラーの黒、アバドンブラック。
これをダイヤマンの左腕に下地として塗りました。
黒ということで色味はクリア。
シタデルカラーを塗っただけでは「つや消し」になってしまうので、これがどうなるかです。
シタデルカラーの特徴の一つに速乾性、乾燥の速さがあるので、次の工程を準備している間に乾いてきました。
メッキ塗料を乗せていきます。
黒に今回のクロームメッキペイントが乗っていく感じがわかりました。
ただ、手ごたえとしては先にやった「ツヤあり」のグレーの方が発色は良かったです。
④下地:シタデルカラー アバドンブラック+アードコート(ツヤあり)
そして今回4番目の方法は、今やったシタデルカラーの黒をツヤあり、に変えてクロームメッキペイントをやってみます。
箇所はダイヤマンの左胸のあたり。
おさらいですが、鏡面効果を発揮するために推奨されるのが「ツヤあり」の暗い塗料。
黒ということで色味はクリア。
本来はつや消しとなるシタデルカラーなので、このあとひと手間かけて「ツヤあり」にしていきます。
黒を塗りきって乾燥させて、次の行程に移ります。
シタデルカラーの「テクニカル」という種類の塗料に、「アードコート」という商品があります。
本来はつや消しとなるシタデルをツヤありにしてしまう、表面塗膜の塗料です。
これを上塗りしました。
少しドロッとした糊のような液体塗料。
これを、あまり厚くはならないように、黒を塗った箇所にもれなく塗っていきました。
またしっかりと乾燥させました。
そして、クロームメッキペイントです。
少し多めに塗料を落とし、塗っていきます。
推奨されているツヤありの黒、の下地にしていることで、見た目も鮮やかにメッキ仕上げになっていきます。
手持ちであった下地になりそうな塗料、資材だと、この4番目の組み合わせが一番よさそうです。
もちろん、一般的な「ツヤあり黒の塗料・サーフェイサー」で下地を作れば同じような感じになるのかなと思います。
ということで、4つの方法を試してみて、今できる中で適当な方法が分かったので同じように残りの箇所、そして不十分だった脚の部分は、重ね塗りをする形で全体を仕上げていきました。
まずはシタデルカラーのBASE、黒のアバドンブラックを塗ります。
乾燥させて、シタデルカラーのテクニカル・アードコートを塗ります。
完全乾燥させたのち、クロームメッキペイントです。
こちらが今回の塗装で、テストで使ったものも含め使用した塗料。
今回カラーリングの参考にしたのは学研の図鑑・超人です。
塗装にかかった時間は下地4工程あわせて、実質60分程度でした。
今回の塗装では、全面同一色での塗装になったので、先端の広めの模型用ブラシで思い切って塗っていきました。
塗装後は、乾燥中に塗膜表面にほこりなどがツかないように塗装ブースで乾かしました。
仕上げに影響が出る可能性があるということで、クリアーがけの表面保護は行わず完全乾燥後に、柔らか布で塗膜を軽く磨きました。
塗装後
塗装後がこちら。
塗膜の厚みや塗るスピードなどがコツが要りそうなのでまだまだ改善の余地はありそうですがひとまずそれらしい仕上がりになってきました。
ダイヤマンについて&関連するデカ消し
ダイヤマンは南アフリカ出身の完璧超人。超人強度は95万パワー。
硬度10の素質を天然で備える超人。
ダイヤモンドがモチーフになっています。
懐かしい面々のデカ消し。
今回は、今後クロームメッキペイントで塗っていきたい超人。
まずは知恵の輪マン。超人オリンピック・ザビッグファイトの出場超人です。
今回のダイヤマンと同じ銀のメッキ塗装をしたいと思っています。
そしてスプリングマン。デカ消しシリーズでは第6弾で商品化されました。
7人の悪魔超人の一人で人気超人ですね。
最後に銅ベルマン。
こちらはブロンズのメッキ塗装をしてみたいデカ消しです。
まとめ~あわせて読みたい記事
でかキンケシで第4弾に封入されていたブックレットです。
この弾は、今回塗装したダイヤマンをはじめ、キン骨マン・イワオ・ジャンクマンなどなかなか多彩な顔ぶれの超人が目白押しの弾でした。
当時物、実際に封入されていた袋です。
あのころ、丸越の正規品だと、こんな感じで袋に入って駄菓子屋さん、おもちゃ屋さんで売られていました。
100円握りしめて買いに行った記憶が残っています。
というわけで、今回はでかキンケシ・第4弾D型から、ダイヤマンのテストも兼ねたクロームメッキペイントでした。
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