キン消し塗装の下処理完全ガイド|可塑剤抜きと煮沸で失敗しない筆塗り準備ノウハウ#1119
キン消しを水性アクリル塗料で塗装する際に重要なのが「下処理」です。本記事では1980年代当時物から復刻版・最新シリーズまで9体のキン消しを使用し、煮沸とベンジンによる可塑剤抜きの工程をわかりやすく解説します。

■キン消し塗装に欠かせない「可塑剤抜き」とは?
今回は消しゴム塗装のノウハウ編として、キン消しを題材に筆塗り塗装前に行っている下処理を紹介します。テーマは「可塑剤抜き」です。1980年代の当時物から2009年復刻版、2010年代以降の新規造形シリーズ、プレミアム商品まで年代の異なるキン消し9体を使用し、それぞれ同じ工程で処理しています。

可塑剤が残ったまま塗装すると、後から油分が染み出してベタつきやテカリの原因になります。色が定着しないトラブルを防ぐためにも重要な工程です。

■下処理① 煮沸で洗浄&変形修正
最初の工程は煮沸です。IHコンロと小鍋を使い、80〜100℃程度のお湯を保温した状態でキン消しを2〜3分ほど加熱します。

目的は以下の2つです。
・表面の油分や埃を洗い流す
・加熱によって柔らかくなった素材の曲がりクセを修正する

このタイミングで自立できるよう形を整えておくと、冷却後に固まり安定して立つフィギュアになります。新しいキン消しで汚れが少ない場合は、軽く湯通しする程度でも十分です。

■下処理② ベンジンで可塑剤を抜く
乾燥後はベンジンを使用した可塑剤抜きを行います。ベンジンはドラッグストアなどで入手できますが、揮発性が高く刺激臭もあるため必ず換気を行い、手袋・マスク・眼鏡を着用して作業します。

容器はPET素材やタッパーがおすすめです。キン消しが完全に浸かる量のベンジンを注ぎ、密封します。最近はラップをかけてゴムで固定する方法が密閉性が高く安心です。

漬け込み時間の目安は一晩から2日ほどです。
■可塑剤が抜けるとどうなる?
取り出したキン消しは音を立てるほど硬質化します。ゴムのような柔らかさがなくなり、いわゆる「硬質フィギュア」に変化します。

また可塑剤が抜けた分、素体は一回り小さくなります。レギュラーサイズや小型造形では特に縮みを感じやすいため、塗装時のスケール感には注意が必要です。

水性塗料でも塗膜が安定し、ベタつきの再発防止にも効果があります。
■仕上げはトップコートで筆塗り下地作り
ベンジン処理後は軽く水洗いして乾燥させます。その後、Mr.スーパークリアつや消しを全体に吹き付け、マットな下地を作ります。

これにより筆塗り時の塗料の食いつきが格段に良くなります。
1980年代の当時物から最新の新規造形キンケシ、プレミアムシリーズまで、現状は同じ工程で問題なく硬質化できています。素材成分は変化している可能性がありますが、基本的な下処理として非常に有効です。

キン消し筆塗り塗装を始めたい方は、ぜひ参考にしてみてください。










