キン消し塗装の下処理方法!煮沸・ベンジン浸けこみで可塑剤を抜く#1302
キン消しを水性アクリル塗料で筆塗りするための下処理方法を紹介。煮沸による汚れ落としと自立補助、ベンジン浸けこみによる可塑剤抜き、つや消しスプレーによる下地作りまで、新旧さまざまなキン消しを使って解説します。

キン消しを水性アクリル塗料で筆塗りする際、重要になるのが塗装前の下処理です。
軟質PVC(ポリ塩化ビニル)製のキン消しには、素材を柔らかくするための可塑剤が含まれています。この可塑剤が塗装後のべたつきやテカリの原因になることがあるため、塗装前にしっかりと処理しておきたいところです。
今回は、キン消しを塗装するための下準備として、煮沸・ベンジン浸けこみ・つや消しスプレーによる下地作りの3工程を紹介します。
■ 今回の下処理に使用するキンケシ
今回の題材は、キン肉マンⅡ世シリーズのチェックメイトやセイウチン、新規造形シリーズの超神・バイコーン、ジェイド、ザ・ワンなど。





















さらに、キンケシプレミアムやワザケシ、メモケシからも複数の超人を用意しました。
新旧さまざまなキン消しをまとめて処理していきます。
■ 煮沸して汚れを落とし、自立できるように整形
まずはキン消しを煮沸します。


小さなフライパンに水を入れて加熱し、沸騰したところでキン消しを投入。2~3分程度を目安に加熱します。
この工程の目的は、表面の汚れや油分を落とすこと、そして熱によって素体を柔らかくし、曲がりクセを解消することです。
自立できないキン消しは、加熱後に脚や重心の位置を調整して整形します。


今回はキンケシプレミアムVol.2のグリムリパーとクラッシュマンが自立できない状態でしたが、煮沸によって形状を整えることができました。
煮沸後は十分に乾燥させ、水気を取り除いておきます。


■ ベンジン浸けこみで可塑剤を抜く
次に、ベンジンを使用して可塑剤を抜いていきます。


ベンジンは油性の汚れを落とすために使用される溶剤です。乾燥させたキン消しをPET容器に入れ、ベンジンに浸けこみます。
レギュラーサイズのキン消しであれば、一晩から1日程度を目安に処理します。素体が硬質化していれば、可塑剤を抜く工程が進んだ目安になります。


可塑剤が残った状態で水性アクリル塗料を塗装すると、塗膜のべたつきやテカリにつながることがあります。
塗装後の状態を長く維持するためにも、可塑剤を抜く工程は重要です。
なお、ベンジンは揮発性が高く、刺激臭もある薬剤です。火気を厳禁とし、十分な換気を確保したうえで、製品の注意事項に従って適切な保護具を使用してください。
■ つや消しスプレーで塗装の下地を作る
ベンジン浸けこみが終わったら、キン消しを取り出して十分に乾燥させます。


その後、Mr.スーパークリアつや消しスプレーを全体に薄く塗布します。
つや消しの下地を作ることで、水性アクリル塗料による筆塗りがしやすくなります。
■ 下処理後のキン消しをレビュー
今回の下処理によって、軟質だったキン消しが硬質化しました。
可塑剤が抜けることで、素体は一回り小さくなる場合があります。塗装する際は、この変化も考慮して色分けや塗装計画を立てる必要があります。


1980年代の当時物から2000年代の復刻版、新規造形のキンケシまで、さまざまな素体を処理してみました。
これで水性アクリル塗料によるフリーハンド筆塗りの準備が整いました。
これから、今回下処理したキン消したちを順次ペイントしていきます。










